どんぐりと民主主義—都道3・2・8号線問題から考える(6)
学生と社会運動
國分:公共事業っていうことでいうと、先程、この小平には24本の都市計画道路が計画されているという話がありましたけど、そのうちの一つ、3・3・3号線の計画というのが、僕の家を貫通しています。そしてこの3・3・3号線、実は武蔵野美術大学を貫通するんです。
昔、学生というのは一つの階級だっていう考え方がありました。毎年毎年、出たり入ったりはあるけれど、必ず一定数存在しているのが学生です。小平は、すごく大学が多いんですね。ぜひ学生さんには自分の大学がある地域の問題を知ってもらいたいと思うんです。
最近では学生が政治や社会運動に関わることが少なくなってきたと言われて久しいわけですが、しかし最近は少しずつ変化が見られます。最近のデモのこともあるし、ボランティアとか社会的起業とか、新しい動きがある。だからその一環として、自分に近い場所の問題のことを考えてもらいたいんです。
別に大変なことじゃないんです。たとえば、署名の受任者になるとか、その程度なんですよ。ちょっとでいい。自分にできることだけでいいんです。友だちにビラを一枚渡すとか、問題のことを伝えるとか、それだけで政治活動ですよ。学生たちがちょっとした運動をやっていかないかなぁって僕は最近思ってるんです。
中沢:就職にひっかかるとか…。
國分:いやー、そんな、ビラ一枚まわしたぐらいで、大丈夫だと思いますけどね(笑)。
中沢:先程の道路なんか見ても、津田塾大学の横を通っているじゃないですか。津田塾大学の人はこれ関心持ってもらいたいなと。
これから、こういう集会を地元の大学で開いていきましょうよ。
國分:ぜひ、やりたいですね。
中沢:やっぱり学生にこの問題に関心を持ってもらって、いっしょにやってもらうのは、ものすごく大事じゃない?
とにかく、僕はこんなに人が集まってくださるなんて思わなかったんですよ。とてもうれしいですね。これを住民投票に結びつけていただくためには、どうしたらいいかっていうことを、みんないっしょに考えてもらいたいと思うんですね。