小平市の住民投票の経験から、このブログには、住民投票の成立要件に関する論点、情報がくりかえし出ています。小平市の場合とそれ以外の自治体の話、全体の話とが混在しており、網羅的ではありませんが、リンク集を作ってみました。(※作成作業中)
- 2013 年4月25日掲載紙 条例改正を決めた24日の市議会について4紙の記事を掲載。東京新聞は、岡本三彦東海大教授のコメント「成立に50%は高い」を掲載。朝日新聞は、副市長が不成立でも参考データとして把握する必要があると発言し、後で撤回したことを伝えている。
- 「投票率50%以上をめざしましょう!」2013年4月26日 小平市が提出した成立要件をつける改正案について議論した4月24日の市議会特別委員会のメモ。
- 毎日新聞「小平市の住民投票告示 成立要件「投票率50%以上」に批判」2013年5月16日夕刊 50%の成立要件に焦点をあてた記事。市民のコメントあり。小平市に成立要件を設けた事例について質問している。
- 毎日新聞「失望感広がる小平市民 住民投票 投票率50%未満開票せず」 2013年5月17日夕刊 開票されないなら行ってもしょうがないという市民の声を拾っており、成立要件の投票への影響が見える。一方、開票すべきという声も載っている。
- 読売新聞「開票要件『50%』の壁」2013年5月17日朝刊 水口のコメント「いったん成立した条例に、後から(投票率50%との)要件を付け加える、市のやり方には、今も納得していない」、「ここまできたら、成立に全力をあげる」を掲載。
- 朝日新聞「ボイコット誘う50%成立要件 武田真一郎・成蹊大学法科大学院教授に聞く」2013年5月20日朝刊 投票日直前に出た成立要件の問題性についての武田先生へのインタビュー記事。徳島の吉野川可動堰の住民投票にも言及。
- 朝日新聞「成立要件の投票率50%が焦点 市長『ボイコットも許容』」2013年5月21日朝刊 20日の記者会見での市長の「投票率50%が争点にもなっている。ボイコットも許容できる」という発言を伝えている。
- 小平市・小林正則市長・会見全文書き起こし 2013年5月21日(リンク先:TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」)市長記者会見の全文を掲載。
- 日本経済新聞「『投票率50%』届くか民意」2013年5月22日夕刊 囲み記事「未開票に疑問の声も」 小平と同様の事例として山陽小野田市が挙げられている。富野暉一郎・龍谷大教授の「住民投票は政治の判断材料として民意を示す制度。開票しないルールはおかしい」「政治家は結果を恐れず受け止めるべきだ」というコメントを掲載。
- 毎日新聞「都道路計画:見直し住民投票あす 小平市の広報、不十分? 投票呼びかけなし 市民「情報足りない」 東京」2013年05月25日朝刊 投票日前日の市の情報提供の不足と成立要件に焦点をあてた記事。成立要件がつけられた過程、市長のボイコット許容発言、武田真一郎先生による批判等がまとめられている。
- 掲載紙2013年5月27日 投票日翌日の記事を集めたページ。記事にも有権者へのインタビューにも開票や成立要件についての言及が見られる。
- 「5万人が投票した住民投票、開票されず」2013年5月27日 市長が、告示後の記者会見において、「ボイコット運動も許容できる」と発言したことに言及。
- 「都市計画道路3・2・8号府中所沢線計画に 住民の意見を反映するよう求めます!」2013年10月16日 「小平市行政も、たとえ成立要件を満たさなくても、投票結果は重要な行政情報であるとの認識を4月24日の条例改正の特別委員会の審議で示していました」
- 「第一回口頭弁論の報告」2013年10月23日 水口の意見陳述で言及。
- 「コダイラー通信」1号 2014年2月6日 小平住民投票情報公開裁判の意義についての部分で言及。
- 静岡新聞 特集<掛川市「常設型」住民投票条例>② 2014年10月10日 掛川市の常設型住民投票条例が成立要件を設けていない点について、小平市の事例にも言及して論じている。「掛川市企画調整課は『小平の問題には影響を受けた。情報公開や説明責任の観点から、執行する以上は結果を示す必要があるとの結論に至った』とする」とある。
- 「コダイラー通信」4号 2014年11月15日 「なぜ控訴? 地裁判決は不当?」(丹治)で言及。
- 「2月16日(月)最高裁への上告にあたって記者会見を行いました。」2015年2月17日 武田先生のご発言に成立要件への言及あり。
- 2015小平市議会議員選挙公開アンケート 2015年4月26日(日)の小平市議会議員選挙に向けて行った立候補予定者への公開アンケート。設問1が「住民投票の成立要件について」。
- 「小平の住民投票以降に行われた10件の住民投票」2015年10月15日(神尾) 小平市以降の住民投票について整理した記事。成立要件にも言及。
- 東京新聞「〈考える広場〉論説委員が聞く 相次ぐ住民投票 背景は? 間接民主制を活性化」一部 2015年11月28日朝刊 武田真一郎先生が相次ぐ住民投票についての論説委員の質問に答える記事で、成立要件の問題点がわかりやすく整理されている(一部を掲載)。小平の住民投票の「50%条項」に言及し、「投票率を成立要件にすると、投票ボイコット運動を誘発し、争点がすり替えられてしまう恐れがあります」と述べられた。
- 小平市における都道3・2・8号線の住民投票に関する研究―住民意識調査から「投票率50%の成立要件」の意味を考える― 早稲田大学社会科学部卯月研究室の大学院生福地健治さんが小平市の住民投票に関する意識調査について論文にまとめくださいました。インターネットアンケート調査により、小平の住民投票について、小平市の有権者272人に、年代、性別ごとに、住民投票の選択肢「住民参加による見直し」または「見直しは必要ない」のどちらに投票したのか、投票に行かなかった人からはその理由などをアンケートして、小平市が後出しで条例に付け加えた50%成立要件が投票に与えた影響などを分析しています。
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「街づくりにおける住民投票 -2000年以降の事例からみる住民による多数決のあり方に関する考察-」 小平住民投票の情報公開裁判の傍聴、3・2・8号線現地を歩く会、勉強会などに参加されていた早稲田大学法学研究科公法学専攻行政法専修の大滝優介さんの2016年の修士論文です。厳しい成立要件が付された住民投票をより良い街づくりに活かすための活用法を検討することを目的とした論文です。小平を含む街づくりに関する近年の18件の住民投票を丁寧に調べて考察した内容になっています。
- 「住民投票のこれまでとこれから(2016年5月29日)」早稲田大学社会科学研究科修士課程の福地健治氏による「小平3・2・8号府中所沢線の計画、見直しを問う住民投票 有権者意識 」の調査報告をしていただき、福地氏と、3名によるパネルディスカッション、質疑を行い、議論を深めました。