どんぐりと民主主義—都道3・2・8号線問題から考える(10)

昨年12月8日に開催した中沢新一さんと國分功一郎さんのシンポジウム「どんぐりと民主主義──都道3・2・8号線問題から考える」の内容を連載してきましたが、今日が最終回です。

この連載については、こちらからまとめてお読みいただけます。

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どんぐりと民主主義—都道3・2・8号線問題から考える(10)

署名!

中沢:署名を求める期間がものすごく限られているじゃないですか。これ、どうするつもりなの?

國分:どうするつもりって、がんばるしかないんですよ(笑)

中沢:これから玉川上水沿いの自然の豊かさっていうのを大事にしていく、みんなに周知してもらいたい、子どもたちには子どもの頃から知ってもらって、それは本当に長期のね、これからずっとやっていかなくちゃいけないことですけれど、この一ヵ月、短期間で署名を集めるわけでしょう。そのために、みんなにこうやって集まってもらってるわけでしょう。協力していただきたいっていうことなんでしょう?

國分:全くそのとおりです。是非、受任者になっていただきたいと思うんですね。受任者になるっていうのは全然大変なことではありません。しかも、街頭に立たなくても構いません。ご友人の署名を集めていただくだけでも十分です。一人でも、二人でもいいんです。

あと僕は大学の教員ですから、ぜひ学生にがんばってやってもらいたいなあと思うんですよね。

中沢:この付近の学生さんはいますか? 手を挙げてもらえる?

國分:あー、ちょっと寂しいですね。

くりかえしますが、受任者になるのは決して大変なことではありません。いまこんな計画が進行していて、住民投票を求める運動があるから、署名してもらえないだろうかと働きかけてくれるだけで十分です。ぜひ協力してください。

最初に言いましたけれども、住民が声を届けるっていうのは、ルートが本当に限られているんです。道路の方は来年にはもう事業認可申請がなされる予定です。

事業認可という手続きを経ると、これはもう大変恐ろしいことなんですが、許可なくブルドーザーで住民の家をぶっこわしてもいい権利が与えられるのだそうです。それぐらい強い権利が与えられる。もちろん最初からそんなことをやるはずはなくて、お金を払ってどいてもらうっていう手続きを取るでしょうが、事業認可にはそれぐらい強い意味がある。しかし、これっていったいどこの独裁国家の話でしょうか。これが「民主主義、民主主義」とか言っている日本という国家の現実なんです。

だから本当に恐ろしいことがあと数ヶ月で始まるかもしれない。だからそれに対してものを申すための手段として、住民投票を何としても成功させたい。僕も何とかこれを応援したいという気持ちで、自分の少ない力を使って宣伝しているんですけれども、そうしたら、中沢先生も賛同してくださって……。

中沢:ちょっと、街頭へ立つ?

國分:僕はもちろん街頭に立ちますよ(会場拍手)。

中沢:俺もやる(会場拍手)。

國分:ああ、ありがとうございます。じゃあ、中沢さんに気に入っていただいた、粟まんじゅうを持っていきます。

中沢:あれ、うまいんですよ。

國分:この道路計画は意外にもまだあまり知られていません。知っている人がいても、「ええ、だってそれまだ先の話でしょう?」って思っている人が多い。しかし、来年いきなりブルドーザーがきてもおかしくない状況が迫っている。この緊急性を強く訴えていきたいと思います。

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(写真・加藤嘉六)

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