5/29シンポジウム「住民投票のこれまでとこれから-小平住民投票市民アンケートからみえるもの」

小平市で道路計画をめぐって2013年5月に行われた住民投票は、結果が明らかにされないまま、昨年9月、市は投票用紙を焼却処分しました。早稲田大学社会科学部修士課程の福地健治氏は、誰も結果を知ることができなくなったその住民投票について、昨年夏に市民対象にアンケート調査をした結果を論文として公表しました。

その論文では、住民投票で投票した人の64.4%が、道路計画を「住民参加で見直すべき」に投票したこと、78.8%の人が「投票結果を開示すべき」と考えていたこと、などが明らかとなりました。この論文について福地さんにご報告いただき、その内容を踏まえ、住民投票のあるべき姿について、講師陣に討論していただきます。

日時:2016年5月29日(日)13:30~16:30
場所:津田公民館ホール(定員96名・先着順)
資料代:300円

報告:「小平住民投票市民アンケート結果について」 福地健治氏(早稲田大学社会科学研究科修士課程)

討論:卯月盛夫氏(早稲田大学社会科学総合学術院教授)、國分功一郎氏(高崎経済大学経済学部准教授)、武田真一郎氏(成蹊大学法科大学院教授)

主催:小平都市計画道路に住民の意思を反映させる会
問合せ:090-2439-7976(オガワ)
保育あり:1人300円。上記問合せ先へ要申込み。

チラシダウンロード(A4)

シンポジウムチラシ.jpg

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2015/12/13シンポジウム&意見交換会「5万人の投票用紙は焼却された」報告(前半)

大変遅くなって申し訳ありません!

昨年12月13日(土)に開催したシンポジウム&意見交換会「5万人の投票用紙は焼却された」の報告(前半)をアップします。

 尾渡弁護士には、小平住民投票情報公開裁判をふりかえり、第一審、控訴審、上告審のそれぞれの主張の論点、判決の問題点について、わかりやすく解説していただきました。判決への所感として、この判決が、今後の住民投票で、自治体側が結果を見せたくない場合に、そういう規定を設けて公開や開票をしないで結果を闇に葬り去る道を開いてしまったのではないか、 また、せっかく住民投票等により自分たちのまちのことは自分たちで判断しようという住民自治が行われ、そういう動きが他の自治体にも波及している中で、こういう動きの発展に水を差す判断なのではないかと懸念を示されました。

 中島弁護士は、住民主権の発現の場、地域住民の主権行使の場としての住民投票の重要性に言及し、最高裁判決で住民投票の非公開が認められてしまった現状で、「まだできること」として、小平市自治基本条例の「市民投票制度」についての条文中に、市民投票が実施された場合は、「速やかに開票を行い、その内容を告示する」という文言を加えるように改正することを提案されました。

 また、小平以降に行われた北本市、つくば市、小牧市の住民投票では、いずれも成立要件は付けられずに開票された結果、多数を占めた住民の意思が政策に反映されたことを指摘し、小平市でも結果が公表されていれば大きな影響力をもったであろうし、住民投票に成立要件を設けることには非常に慎重にならなければいけない、と主張されました。

資料「最近の住民投票」(pdf)

 武田先生は、判決は住民投票の結果を法令秘情報としたが、住民投票の結果は秘密として保護に値しない、それでは「市民の声を聞きたくない」行政を保護するということになってしまう、と、裁判所が市民の知る権利でなく市の利益を擁護したことを批判されました。また、情報公開は原則開示の原則、つまり、行政情報は公開するのが原則であり、市側が公開できないと言うなら、非公開情報であることの立証責任は市の側にあるが、判決では行政に有利になるよう立証責任を軽減していると指摘されました。

  また、提案として、投票率によって住民投票の成立要件を決めることはおかしいと徹底的に批判すること、 住民投票の結果は焼却されたが、それでは市はこの計画に市民の意見をどうやって反映させるつもりなのかを問い続けていくことを挙げられました。また、住民の意見を政治や行政に反映させるには、個々の住民の熟慮と参加が不可欠であり、このシンポジウムのように集まって話し合う取り組みを続けることしかないと結ばれました。

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武田真一郎先生が控訴審判決の感想をお寄せくださいました。

成蹊大学法科大学院教授の武田真一郎先生が控訴審判決についての感想をお寄せくださいました。今回の判決文の問題点がわかりやすく整理されています。ぜひご一読ください。

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控訴審判決の感想

                    2015.2.4
成蹊大学法科大学院教授(行政法) 武田真一郎

 判決は、要するに住民投票の結果は「法令秘情報」(法令により秘密とされた情報)だから公開しなくてよいと言っている。しかし、最高裁判例によれば、「秘密とは非公知の事実であって秘密として保護に値するものをいう」とされている。住民投票用紙には都市計画道路の見直しが必要かどうかについて市民の意見が示されているが、なぜこのような市民の意見が秘密として保護に値するといえるのか。市が投票結果の公開を拒否しているのは、「市民の意見を聞かずに計画通り道路建設を進めたい」という本音があるからだろう。裁判所はこのような正当とはいえない市の本音を保護に値すると言っているに等しく、きわめて問題だ。

小平市を含めて情報公開条例は「原則開示の原則」をとっており、法令秘情報に当たることの立証責任は小平市(被告)にある。市は投票用紙が法令秘情報に当たるというだけで「秘密として保護に値する」理由は何も主張していない。それにもかかわらず市の主張を認めた本判決は、原則開示の原則を逆転させて「原則不開示の原則」をとったことになる。その意味で情報公開制度を大きく後退させる不当な判決だ。

さらに、小平市情報公開条例は市民が行政情報を「知る権利」を明確に保障していること、住民投票条例は不成立の場合に開票しないとも結果を公開しないとも規定していないことを考慮すれば、本判決の不当性はいっそう明白になる。

『コダイラー通信』3号は一周年シンポ特別号!

不定期で発行している「コダイラ―通信」、第3号は6月21日の小平市住民投票1周年シンポジウム特別号となりました。サイズやページ数を変えて、熱気のあるシンポジウムの報告をまとめました。ぜひお読みください。

※下の画像をクリックすると今号をまとめてダウンロードできます(A4で8ページ)。ぜひお読みください。
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※以下の画像をクリックすると、ページごとにダウンロードできます。

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※コダイラー通信のこれまでの号はこちらにまとめています。

シンポジウム「どんぐりと民主主義 part5」のご報告


11月9日に行ったシンポジウム「どんぐりと民主主義 part5」では170名を超える多数の参加者にお越しいただきました。本当にありがとうございました。遅くなりましたが、かんたんにご報告します。

シンポジウムでは「住民投票と住民参加~小平と徳島から学ぶ~」と題し、3名のパネリストにより、これから小平の活動をどうしていったら良いのかについて議論していただきました。今回は、徳島市の吉野川河口堰の建設を巡る住民投票の活動に中心的に関わられた村上稔さんにお越しいただきました。いつもの中沢新一さん、國分功一郎さん、途中、同じく吉野川可動堰の運動に関わられた成蹊大学教授の武田真一郎先生にもコメントをいただき、参考になるお話を沢山していただきました。

参加者からも「住民投票が終わって、もうダメかと思ったが元気が出た」「まだまだやれることはある」「やれることをやっていかなければ」など、前向きなコメントを多数いただきました。一方で「まだまだこの問題を知らない人が多いのでは」「住民投票や開票を求める請願の後の活動がどうなっているのか分かりにくかった」などの感想もいただきました。

私たちが当初から問題にしていたのは、道路建設への賛成・反対ではなく、都市計画道路328号線計画が市民の意見を反映させて民主的に進められているか否かです。道路建設の事業認可は下りましたが、多くの皆さんに共感していただき、マスコミでも大きく取り上げられた、上記の課題は何も解決されていません。

50%の投票率がないと不成立という行政の横やりでうやむやにされてしまいましたが、多くの皆さんがこの問題点を共有して下さっていることが分かりました。

武田先生が「小平の皆さんの雰囲気は徳島の雰囲気とよく似ている」とおっしゃっていたことが印象に残りました。私たちは人と人のつながりを大切にしながら粘り強く活動していきます。

知恵と力を合わせて頑張っていきましょう(^^)。小平を楽しくしていくために。

シンポジウムの様子を動画でご覧になることができます。
どんぐりと民主主義 part 5 (前篇)youtube
どんぐりと民主主義 part 5 (後篇)youtube
IWJによるアーカイブ映像(全体)

シンポジウムで話された要点
①事業認可後に計画が見直しになる例はある。まだまだやれることは沢山ある。
②市民を信じて正確な情報を提供すれば必ず市民は正しく判断する。
③問題点を明確にする運動全体のデザインが必要
④雑木林や玉川上水の価値を知ってもらう活動をもっと進めて行く事が大きな運動になることにつながる。(吉野川の十番堰も最初は誰も関心がなかった)
⑤よく遊び、よく学べ(楽しみながら問題点を広めて行くのがいい)
⑥諦めの悪い非常識市民になれ

〈参加者の感想〉
いやみなくらいにしつこく長く続けていく運動、と聞いて安心しました。
先日、雑木林を見に行きました。
建設計画の看板が建てられていて、通行の人が何人も立ち止まって見ていましたし、親子連れも子供に説明していました。
自分たちの住んでいる場所に関心を持つというあたりまえのことを、これから自分の住んでいる街で始めてみようと思いました。(長谷川 真)

徳島のパンフレットのデザイン力はすごいと思った。
心をつかまれた。関心が湧く。
今回のシンポジウムもききごたえがあって面白かった。
武田さんの話もわかりやすくて良かった。
あせらず長い目でこの活動を見守り、参加していきたいと思った。
ゾンビのようにしぶとく・・・。
既に道路建設されてしまった街を皆で歩いてみたら、ヒントになることがあったり
“小平の林をこんなふうにはしたくない!”と刺激されてモチベーションがアップしたりするのではないか?(肥野 望)

(写真:高野丈)