11月9日に行ったシンポジウム「どんぐりと民主主義 part5」では170名を超える多数の参加者にお越しいただきました。本当にありがとうございました。遅くなりましたが、かんたんにご報告します。
シンポジウムでは「住民投票と住民参加~小平と徳島から学ぶ~」と題し、3名のパネリストにより、これから小平の活動をどうしていったら良いのかについて議論していただきました。今回は、徳島市の吉野川河口堰の建設を巡る住民投票の活動に中心的に関わられた村上稔さんにお越しいただきました。いつもの中沢新一さん、國分功一郎さん、途中、同じく吉野川可動堰の運動に関わられた成蹊大学教授の武田真一郎先生にもコメントをいただき、参考になるお話を沢山していただきました。
参加者からも「住民投票が終わって、もうダメかと思ったが元気が出た」「まだまだやれることはある」「やれることをやっていかなければ」など、前向きなコメントを多数いただきました。一方で「まだまだこの問題を知らない人が多いのでは」「住民投票や開票を求める請願の後の活動がどうなっているのか分かりにくかった」などの感想もいただきました。
私たちが当初から問題にしていたのは、道路建設への賛成・反対ではなく、都市計画道路328号線計画が市民の意見を反映させて民主的に進められているか否かです。道路建設の事業認可は下りましたが、多くの皆さんに共感していただき、マスコミでも大きく取り上げられた、上記の課題は何も解決されていません。
50%の投票率がないと不成立という行政の横やりでうやむやにされてしまいましたが、多くの皆さんがこの問題点を共有して下さっていることが分かりました。
武田先生が「小平の皆さんの雰囲気は徳島の雰囲気とよく似ている」とおっしゃっていたことが印象に残りました。私たちは人と人のつながりを大切にしながら粘り強く活動していきます。
知恵と力を合わせて頑張っていきましょう(^^)。小平を楽しくしていくために。
※シンポジウムの様子を動画でご覧になることができます。
どんぐりと民主主義 part 5 (前篇)youtube
どんぐりと民主主義 part 5 (後篇)youtube
IWJによるアーカイブ映像(全体)
※シンポジウムで話された要点
①事業認可後に計画が見直しになる例はある。まだまだやれることは沢山ある。
②市民を信じて正確な情報を提供すれば必ず市民は正しく判断する。
③問題点を明確にする運動全体のデザインが必要
④雑木林や玉川上水の価値を知ってもらう活動をもっと進めて行く事が大きな運動になることにつながる。(吉野川の十番堰も最初は誰も関心がなかった)
⑤よく遊び、よく学べ(楽しみながら問題点を広めて行くのがいい)
⑥諦めの悪い非常識市民になれ
〈参加者の感想〉
いやみなくらいにしつこく長く続けていく運動、と聞いて安心しました。
先日、雑木林を見に行きました。
建設計画の看板が建てられていて、通行の人が何人も立ち止まって見ていましたし、親子連れも子供に説明していました。
自分たちの住んでいる場所に関心を持つというあたりまえのことを、これから自分の住んでいる街で始めてみようと思いました。(長谷川 真)
徳島のパンフレットのデザイン力はすごいと思った。
心をつかまれた。関心が湧く。
今回のシンポジウムもききごたえがあって面白かった。
武田さんの話もわかりやすくて良かった。
あせらず長い目でこの活動を見守り、参加していきたいと思った。
ゾンビのようにしぶとく・・・。
既に道路建設されてしまった街を皆で歩いてみたら、ヒントになることがあったり
“小平の林をこんなふうにはしたくない!”と刺激されてモチベーションがアップしたりするのではないか?(肥野 望)
(写真:高野丈)